2012年5月4日金曜日

いわさきちひろ展




兵庫県立美術館でやってるいわさきちひろ展に行ってきた。

こういう美術展系はあんま行ったことなかったけど、時間ができたのでいくことに。


彼女の作品はおそらくこれまでに何度も見たことあったけど、それが「いわさきちひろ」が描いた、なんてことは最近まで知らなかった、というくらいの素人っぷりだ俺は。
人の名前とか作品の名前はなかなか覚えられず、作品が"だいたい"どんなだったかの方が記憶に残る(といっても、ふわっとだけ覚えている感じ)ので、こういう話題に疎い。


作品を見ていって、安らぐ、というのがまず一言目に出てくる。
技術とかについても全く無知なんで分からないけれど、水彩画でにじませたり、隣の色と少し混ざって緒と違う色になってたり、はたまた混ざらずに色が重なり合ったりしてた。
薄くてふわっとした感じに安心感があって、平和な気分になる。

やっぱり子どもの特徴をすごくうまく描いている。幼児の腕とかのふっくら感とかむちむち感、小学生くらいの子の華奢な感じとか、繊細なような柔らかいような。
あー、こういう仕草してるしてる。って、リアルな感じが頭の中でフワーって出てきた。

どれもいいなと思った中、何点か気に入った作品もあって、「ストーブとふたりの子ども」(参考:ここの37番)はその1つだけど、灯油の(?)ストーブの周りに男の子と女の子がいて、男の子は本を、女の子は猫(犬だったけな?)を抱いてる絵。
そのストーブ周りの赤色と子どもがゴロゴロして本読んでる画に何とも言えない暖かみを感じて、気に入った訳なんだが、気に入った作品には共通点があるなと思った。

それは、どの作品も脈略無く突然好きになるとかそういうのじゃなくて、これまでの自分の経験の中から何かしらの記憶を想起させるものがあって、この絵も、小さい頃ストーブの周りでゴロゴロして、それがとても心地よかったという、何のことはない記憶が出てきて、それで親近感が湧いたりするもんなんだな。




「これを見てどう感じましたか?」とか「感想文を書け」っていうの、どうも苦手なのは、普段からこういうの見てあれやこれや感じたのをあまり外に出してなかったからかもしれないなと感じた。うまく言葉に表せないのが大きくて、避けていたところがあるのだけれど、何でもいいんだよな。自分が感じたこと、それを汚くても繋いでいってなんとか言葉っぽくなってく。伝わるかどうかは知らんが、最近それが少し心地よい。

ふらっと美術館ってのも、いいもんだな。